「乱鴉」

2020年10月31日

2020年10月10日発行「乱鴉」

 こちらの本はこれまで発行した漫画本で没にしたネームを載せている短編集です。

人面瘡

「病ひ」の没ネームです。『桜殺し』とどっちを載せるか悩み、こちらは没にしました。新しく描き直したので元のネームとは結構内容が変わってしまいました。原作の話しが進むとキャラクターのセリフに違和感が出たりする時があり、これも会話内容を直しています。

人面瘡というと少しホラーな、怪談的なイメージがあります。でも今回はそういう怖い感じで描いたつもりはなくて、以前耳にした話しが元になっています。

 ある高齢女性が亡くなる直前、病いに苦しむ孫の病気を一緒に持っていくからと言い残します。その祖母が亡くなった後、本当に孫の病いが一時的に良くなったという話しです。

 高齢だしいつか命は尽きるものと分かっていても、孫としてはまるで自分の命と引き換えにして祖母が亡くなった感があってやるせなかったのでは…。


 銀時と高杉もそうなのかなと。相手のことばかり考えて行動しているけれど、それは果たして本当に相手のためなんだろうか…?


黄泉戸喫

「残響シャワァ」でやりたかったネタです。発行後の原作の展開が正によもつへぐいではないかと思い、描き直してみました。あの時描かなかったのは良かったかもしれない。

 前もどこかに書いた筈ですが、黄泉戸喫とは黄泉の食べ物を食べることで、その世界の住人になるというものです。その食べ物はハッキリとこれだと言われていることは少なく、多くの場合は竈で煮炊きしたものという曖昧なものです(竈で調理というのがポイントなんでしょうか)。

 高杉の場合は、「虚の血によって不死者になった者(朧)の骨を取り込んだこと」がこれにあたると想定して描いています。

 自分の心情を言うことはなかった銀時ですが、高杉からその話しを聞いた時何を思ったのか…。


果実

 これも「残響シャワァ」の没ネームです。こちらが上記で書いてる『黄泉戸喫』の元の話しです。でもそのままではなく、少し描き直しています。ちょっと怪談風味です。

 銀時の悲しい、辛い思い出を高杉との思い出で塗り替えてみました。

 柘榴って結構でかいんですね、海外産…。でも日本産はこぶりだという話もあるし…と戸惑いながら描きました。そのことばっかり考えてた気がする。



 実は載せる予定だったのにやめたものがいくつか…クセが強いのはどうしても人に見られる可能性があると考えると出すのを躊躇してしまいます。割と銀時と高杉がモブ女子と絡むことも多くて…。

 いつか機会と勇気があったら公開したいです。

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